音楽療法とは?-4

   
               フェルメール「ギターを弾く女」

音楽療法士の役割
  
こんにちは、上田です。
さて、今回は音楽療法士の役割について少しお話させていただきます。




これらは音楽療法士の関わっていない
音楽レクリエーションなどでは
考えられていないことも多いです。

音楽療法士ならではの視点ですし、
このような音楽技術だけをとっても、
音楽大学を卒業している人でさえ気を配れる人は少ないのが現状です。
音楽療法は、医学や心理学、音楽療法の知識、技術の教育を
しっかり受けた音楽療法士が行うことで、
より意味のあるものになると、私は考えています。

メディカ倉敷北では
日本音楽療法学会の認定校を卒業した音楽療法士が在中しております。
ぜひ、デイサービス昭和会で私たちと楽しく音楽をしませんか?

デイサービス昭和会での音楽療法は
下の3つの言葉をキーワードにして行う予定です。
新しいことに挑戦すること
こんなこともできたんだという発見
まだできることがあるという自信
この3つのことを基盤にして、
皆様とお互いの個性を認めあっていける音楽療法を目指します。

セラピストの役割  
 上田さん、TV見ましたよ。お疲れ様でした。音楽療法の記事もお疲れ様。
レクリエーション(アクティビティ)と音楽療法(セラピー)の違いも分か
りやすく書かれていました。

 医療サイドから補足させていただきます。まず、レクリエーションという
言葉ですが、これがなかなか広い意味があって、もちろん治療効果のあるレ
クリエーションも多々あります。倉敷北ケアセンターが出来た頃だったでし
ょうか、遊びリテーションという言葉が流行って(一部業界で)いました。
楽しみながら治療効果をあげようというセラピーです。大半が非セラピスト
によるアクティビティだったので、治療の域には達しにくかったようですが
何もしないよりははるかに効果がありますので、悪いことではありません。
良い効果をあげた遊びリテーションも多かったと思います。レクリエーショ
ンも大切な時間です。


 レクリエーションに関しては「レクーオンライン」という良いホームペー
ジがあります。興味があったらご覧ください。

 ただ、記録と科学的なアセスメント、臨床的な判断に基ずく判断と計画と
いった医療上の原則が無いので、応用が利きにくい活動になっている感があ
りました。そういう意味で、PT、OT、ST、MTの関与する時間を確保して
療法として対応する事が大切だと思います。
 「音楽療法士の役割」の記事は、そうしたセラピストとして、MTはどうい
う視点で(この中に色々な手法があるということですね。)患者さんに対応
していくのかを紹介してくれたわけです。

 この画像、昭和会のストック画像からもってきましたが・・・どこかで
紹介されてますかねえ?演奏をしている仕女の絵で、メディカ倉敷北の一
階のエレベーターホールにありました。

 
 さて、セラピーの大原則として、患者さんの「できること」を引き出す
事で、治療を成立させる、更に治療効果をあげるという事があります。
 「音楽療法士の役割」の記事にあったキーワードの3つの言葉というの
がこれにあたる部分ですね。こうした原則を大切にしてもらえるとありが
たいと思います。

 最後の 「皆様とお互いの個性を認めあっていける音楽療法を目指しま
す。」というのは、ブログのひとつの記事になるような内容がありますね。
 また・・・これについて・・・書く??

            宮原@倉敷北病院(この書き方、楽!)
 


実際にどんな楽器があるの?  
前回の更新から遅くなってしまいました

今回はデイサービス昭和会で用意している楽器
いくつかご紹介させていただきます♪

ピアノ:音楽療法士や介護員がご利用者様の歌に合わせて伴奏したり、
ご利用者様の指の運動として演奏して頂いたりします。

ギター:皆様の歌に合わせて伴奏をします。ギターだと、伴奏をしながらご利用者様の近くまで行って一緒に歌うことができ、一体感が生まれます。


タンブリン:叩いたり、振ったりして音を出していただきます。軽く触れるだけでもよく通る音が出ます。

マラカス:軽く振っていただくと、軽いチャッチャッという音がなります。片方の手で演奏できることと、リズムに合わせて振ればよいという点で、皆様に親しまれています。


デイサービス昭和会で音楽療法士はこれらの楽器も使用して
体操を促進する音楽づくり、
集団での音楽療法
BGMづくりなどを行っていきます。


しい楽器もありますね 
 楽器の説明、ありがとうございます。よく使う楽器を説明してくれていました。 
日頃目にする(耳にするか?)楽器は割合珍しいものが多いのでご紹介します。
これは、昨年10月に2人のMT(音楽療法士)たちをご紹介した画像です。
左の上田MTが持っているのがハンドベル(ハンドチャイム?ミュージック
ベル・・・どう区別してるんだろう?)、左手に持っているのは・・・
名前忘れました。けっこう大きな太鼓の音がする。右の鈴川MTが病院の
個別対応や、グループ訓練でリズムをとるのに使っています。画像の鈴川
MTが抱えているのはオートハープ。弦楽器だから、1台1台癖があるんで
しょうね、やっぱり。
 この2月から上田MTはメディカ倉敷北でMT兼ワーカー。鈴川MTは、北
病院のリハビリ室に配属でそれぞれ頑張ってもらっています。
 上田MTは2月16日のブログ2月17日のブログ2月19日のブロ
のように活発に活動中です。ワーカーとしての気配りもしっかりして、
夜勤もこなせるようになったので、夏場からは本格的な音楽療法の時間が
組めると、施設長からも太鼓判です。
 メディカ倉敷北立ち上げの頃、お二人から音楽療法で使いたい楽器の一
覧をもらっています。一度にみんな揃えるのは無理なので、少しずつそ
ろえていっていますが・・・まずオルガンは、病院のMSW(医療相談員
)さんがプレゼントしてくれました。アップライトピアノのご所望もあ
りましたが、それはこの通り!昨年12月9日のブログ
 さて、そのリストには民族楽器がたくさんついておりました。専門の
音楽療法士さんは面白い楽器を使うもんだと思います。
 何か、四角い2連のボンゴ、鈴の無いタンバリンみたいな太鼓?筒を傾
けるとトタン屋根を打つ細かい雨の様な音のレインスティック・・・彼女
たちの楽器を見せてもらいました。
 少し準備しようか・・・と、リハビリの部屋に預けておいたのは 
  カエルギロ 
  ベトナムの楽器でした?
  背中を、この木の棒で
  こすります。





  フロッグドラム  
  確か、アフリカの楽器?
  棒を中心にドラムを回すと
  ゲロゲロいうはず




  クラッパー 
  東南アジアの楽器ですか
  こえは触ったことない
 だろうと渡したら・・・
 鈴川MTが何ということ
 なく、鳴らしていた。



  小さなガムラン
  御土産かなと思いますが
 ちゃんとしたガムラン音階




 
  カリンバ  
  元々はアフリカの楽器ですね
  MTはマイカリンバを持ってい
 ますが、壊れてしまいそうなの
 で、一つ用意しました。






 後、日本の小太鼓とか・・・子供のころ持ってた様なような・・・ね。
最近の若い人が知ってるかどうかわかりませんが・・・私らから上の世代は
太鼓と言うと和太鼓ですなあ。ブリキのドラムはブリキの猿や豚がたたいて
おりました。
 先日院内で大きな袋を抱えた鈴川MTが、鈴も使うんですよと袋から出し
て見せてくれたのは、棒に鈴なりの鈴・・・鈴だらけで、これが語源か?
礼の、シャ~ン、シャ~ンと大戸島のお神楽で使う楽器も持っているよう
です。
 鈴川MTというと、学者肌の人だと感じておりましたが、現場の方も熱
心にやっておられ、2月20日ブログ3月14日北病院ブログのような
様子です。肢体不自由に相当する方が多いので、OT(作業療法士)の先輩
に、介助テクニックを教わって(かなり腕力は弱そう)個人対応、集団訓
練もかなり独り立ちをして、疾患に対する音楽療法を工夫してもらってい
るところです。重度の脳症の患者さんが音のする方を向いたり、抑うつの
強い患者さんが、怒鳴りながら歌詞を叫んだり、現場から驚きの声も上が
って来はじめました。何か科学的に判定する方法は無いかと、脳波をチェ
ックしたり、トライしています。
 多分、上田さん、鈴川さんに共通して一番ほしい楽器はときいたら・・
・トーンチャイムと答えるんじゃないかと(以前のリストからして)思う
のですが、どうかなあ?
よさそうな楽器ですが・・・ちょっと高い。また時期を見てね~。

          お出かけ中の宮原@医局