(左)ブーグロー「芸術と文学のミューズ」
(右)アングル「スフィンクスの謎を解くオイディプス」
SFー36
SF-36が開発されてすでに10年以上が経過しました。この間、SF-36はさまざまな分野でさまざまな目的に活用されてきました。一方で、この10数年間のデータの蓄積により、SF-36にさらに改善する余地があることも明らかになりました。この改善点について検討を重ね、それを反映したバージョンをSF-36v2とすることになりました。
SF-36v1(バージョン1)と比較してv2(バージョン2)で改善されたのは、以下の点です。
1. |
言葉の表現を短くシンプルにし、よりなじみやすく曖昧さをなくすように、冒頭の説明文と質問項目が改善されました。 |
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自己記入式質問紙の質問文と回答選択肢のレイアウトを改善して、読みやすくかつ回答しやすくし、その結果、欠損値が減るようになりました。 |
3. |
英語版と翻訳版の結果を比較しやすいようにし、広い文化圏で適用できるようになりました。 |
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2つの日常役割機能尺度の7つの項目で使われていた2者択一法の回答選択肢をやめ、5段階の回答選択肢が取り入れられました。 |
5. |
「心の健康」尺度、「活力」尺度の9項目は6段階の選択肢でしたが、5段階に変えて単純化しました。 |
これから開始する新しい研究においては、v1ではなくv2を用いることをお奨めします。たとえば、個々の患者さんに対する医療の結果を検討するための臨床研究だけでなく、住民調査、アウトカム研究、コントロールされた臨床試験においてもv2が活用できます。どの研究に用いる場合でも、さきに述べたような多くの点においてv2の方がv1よりも優れています。
すでにv1で測定を開始し継続中の長期的な研究の途中でv2を取り入れるべきかどうかというこが問題になることがあります。v2では、国民標準値に基づいたアルゴリズム(NBS)が採用されたことで、v1の結果と比較することが可能です。しかし、2つの異なるフォームを併用することは、これまで多くの研究者が述べているように、積極的には推奨されません。
NBSアルゴリズムと国民標準値によってSF-36 v1とv2を比較することが可能にはなったとはいえ、無作為化されていない横断的観察研究での両者の比較は、信頼性が低くなります。無作為化コントロール試験(RCT)の場合であっても、質問紙の内容が途中で変更されることは批判の対象となる可能性があります。
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SF-36
SF健康調査票は、健康関連QOL(HRQOL)を測定するための、科学的な信頼性・妥当性を持つ尺度です。(健康関連QOLとは、医療評価のためのQOLとして、個人の健康に由来する事項に限定した概念として定義されています。)
SF健康調査票は、米国で作成され、概念構築の段階から心理計量学的な検定に至るまで十分な検討を経て、現在、50カ国語以上に翻訳されて国際的に広く使用されています。また、SF調査票に関連した論文や出版物は、すでに5000を越えています。
最初に開発されたSF-36を始め、その短縮版であるSF-12、SF-8などがありますが、現在日本語版として標準化が終了し、使用できるものは、SF-36v2です。
健康関連QOL(HRQOL: Health Related Quality of Life)を測定する尺度は、大まかに包括的尺度と疾患特異的尺度に分類されますが、SF-36®は前者に位置づけられます。HRQOLという共通した概念で構成されているので、様々な疾患の健康関連QOLを測定することができ、疾病の異なる患者さん間のQOLの比較が可能です。また、病気にかかっている人から一般に健康と言われる人のHRQOLを連続的に測定できるので、患者さんの健康状態を一般の人と比較することができます。SF-36®は国民標準値が設定されていますので、それを基準にして対象群の健康状態を検討することができます。国民標準値は、SF-36マニュアルに性別・年代別のデータが掲載されています。
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SF-36v2™日本語版はオンラインで入手することができます。使用するには、‘使用許可’または‘コマーシャルライセンス’の取得が必要です。 |
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現在、オリジナルのSF-36®(日本語版はversion1.2)を改良したSF-36v2™が標準版として使われています。
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健康関連QOL(HRQOL:
Health Related Quality of Life)を測定する尺度は、大まかに包括的尺度と疾患特異的尺度に分類されますが、SF-36®は前者に位置づけられます。HRQOLという共通した概念で構成されているので、様々な疾患の健康関連QOLを測定することができ、疾病の異なる患者さん間のQOLの比較が可能です。また、病気にかかっている人から一般に健康と言われる人のHRQOLを連続的に測定できるので、患者さんの健康状態を一般の人と比較することができます。SF-36®は国民標準値が設定されていますので、それを基準にして対象群の健康状態を検討することができます。国民標準値は、SF-36マニュアルに性別・年代別のデータが掲載されています。 |
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SF-36®は、8つの下位尺度36項目で構成されています。各尺度が測定する健康概念は、以下の通りです。
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SF-36v2™日本語版の使用可能なバージョン |
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現在、スタンダード版(振り返り期間が過去1ケ月)とアキュート版(振り返り期間が過去1週間)の使用が可能です。ただし、アキュート版日本語版は、その国民標準値が算出されていません。 |
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SF-36version1.2からの変更点 |
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SF-36v2™では、SF-36®version1.2で指摘されていたいくつかの問題点がクリアされています。 |
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