
フラゴナール「ぶらんこ」の一部
春夏秋冬、ひと味違った楽しみ方をご提案します。一緒に野遊びを楽しみませ
ん
(2)風を感じ風で楽しむ
紙ヒコーキを持って散歩にいきませんか
(3)秋の自然を楽しむ
秋の植物を集めませんか
(4)秋の味を探しに行こう
実りの秋、美味しい物を探しに行きませんか
(5)秋の実りで暮らしを彩る
木の葉や木の実でクラフト
(6)昔を思い出しながら買い物や散歩を楽しむ
懐かしい道具で遊んでみませんか
(7)ひと味違う年末年始の過ごし方
近くのお祭りに出かけてみませんか
(8)お店探訪 大きなお店冷やかし紀行
大きなショップに出かけてみませんか
(9)カメラを持って季節探し
出逢った風景を切り取ってみませんか
(10)風を感じて
散歩をしながら健康・生きがいづくり。ストレッチなどを
紹介した小冊子を作成しました。
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「雨の日の風流を味わう」
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梅雨に入ると、うっとうしい日が続きます。それでも、『五月雨を あつめて早し 最上川』(松尾芭蕉)の
ように、私たち日本人は移りゆく季節を愛でてきました。
雨の日といっても、通院や買い物で出かける機会も多々あるでしょう。雨具への万全をきして、風流を
味わってみてはどうでしょう。
例えば、俳句。6月から7月にかけては、紫陽花、葵、南瓜の花、木苺、蝸牛、蛍、あめんぼう、雨蛙、
鯰、鯵、燕の子、五月晴、夏服、網戸など、たくさんの季語があります。 こうした素材と出会えるのもこ
の季節ならではのこと。出会った素材をもちかえり、俳句や短歌を一ひねりするのもおもしろいのではな
いでしょうか

<ワンポイント アドバイス>
車椅子で外に出る場合は、意外にも自転車用の雨具が便利です。車椅子用の雨具を買うと1万円近く
する場合もありますが、自転車用のポンチョなら車椅子ごとカバーでき、しかも1000円くらいで購入でき
ます。それでもつま先まで覆いきらない時は、スーパーマーケットでくれるビニール袋を足に履かせる方
も多いようです。傘を車椅子に固定する場合は、ひじ掛けのところで固定したほうが、介助者が車椅子を
押すときの邪魔にならないとのことです。
「風を感じ風で楽しむ」
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夏真っ盛り。外に出るのも大変な時期ですが、避暑に出かけた時や家の近くでの夕涼みがてらに、木
立の多い公園などで、紙ヒコーキを飛ばしながら散歩を楽しむというのはいかがでしょうか。風に身をゆ
だねる紙ヒコーキは涼味満点!? 思わぬハプニングもあり、お年寄りも介助する人も一緒に楽しめること
請けあいです。 外に出る前に、まずは自分の“マイ・紙ヒコーキ”を作ります。ヘソ型は空中で一回転し
てスーッと着陸し、イカ型は真っ直ぐ長い距離を飛んでいくタイプ。羽根の角度や折り曲げる位置で飛び
方も変わるので、いろいろ試しながらいくつかのタイプを作っておきます。 外に出かけて、「向こうに見
える木まで何回飛ばして着くか」など競い合いながら散歩を楽しむのはいかがでしょうか。木の枝に輪っ
かをぶら下げたり、開いたカサを逆さにして地面や枝にセットしておくのもおすすめです。曲がるクセのあ
るヒコーキだって大丈夫。障害物をよける大事な“マイ・紙ヒコーキ”になります。

<ワンポイント アドバイス>
室内で飛ばすときはコピー用紙くらいの厚さで十分。屋外で飛ばす紙ヒコーキは、もう少し厚い紙でつく
った方がよく飛びます。半身麻痺の方が片手で折る場合は、紙は手の指が届く大きさの折り紙がおすす
め。机にゴムシートを敷けば、片手だけで紙を固定しながらしっかりと折り目を入れられます
「秋の自然を楽しむ」
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朝夕の暑さがいくぶんか和らいできました。夕方の散歩にはスズムシ(ルーリィンリィンリィン)、キリギ
リス(ギーチョン、ギーチョン)、クツワムシ(ガチャガチャガチャ)、クサヒバリ(フィリリリリ)、カネタタキ(
チ、チ、チ)エンマコオロギ(コロコロコロ)などの虫の声が楽しみになります。
そしてもう少し秋が深まった頃、“秋の七草”を集めに外に出てみてはいかがでしょうか。ススキ、ナデ
シコ、クズ、ハギ、オミナエシ、フジバカマ、キキョウ。身近な場所で見つかるものが多いのです。
外に出た思い出に、見つけた七草をちょっとだけもらってきて、押し花をつくってみてもいいでしょう。そ
の押し花をハガキのすみに貼りつけ、友達やお孫さんなどに秋の発見をわけてあげれば、散歩がいちだ
んと楽しくなります。

<ワンポイント アドバイス>
ススキやナデシコなど茎が太いものは、ナイフで縦に1/2にカット。クズやハギのような花が房状に集
まるものは、裏側の花を取ってからプレスします。花びらが薄いキキョウは、半乾きのうちにピンセットを
使って形を整えるといいでしょう。野生のフジバカマは激減中とのこと。採集はやめましょう。
ハガキに押し花を貼る際には、アイロンで接着のできるヒートシールや和紙フィルムが便利です。
「秋の味を探しに行こう」
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秋の魅力は旬の食べ物が多いこと!近所の和菓子屋さんの萩やススキをモチーフにした季節の創作
菓子。香り豊かな新蕎麦。あぶらののったサバなど、旬の魚の押し寿司などなど。“
旬の味探し”は秋の
散歩の醍醐味です。
<ワンポイント アドバイス>
八百屋をのぞくと、旬の味の意外なおもしろさが発見できるかもしれません。例えば、柿。ふつうは「甘
柿」「しぶ柿」と大まかに分けられていますが、実は甘柿で33種、しぶ柿では65種の約100の品種があ
るのです。時期的には、これから10月終わりにかけて渋柿系刀根早生(とわさね)が出てきて、10月中
旬から平核無柿(ひらたねなしがき)が出回ります。それを追いかけるように甘柿系の富有柿が出てきま
す。
地域で見ると、庄内柿(山形・実は3品種ある)、すなみ柿(東海)、愛宕柿(四国)、愛知県幸田町が生
産量の95%を占める筆柿などがあります。こうした柿はわりと全国に流通していて、食べ比べるのもおも
しろそうです。
ある地域でしか作られていない品種も多く、農産物の直売所などでは、おもいがけない新鮮な出会いも
ありそうです。
柿だけではありません。町おこし、村おこしの物産館などに行くと、土地々々の旬の食べ物や、それら
の加工品の意欲作にも出会えます。「えッ!こんなソフトクリームがあるの!」。少し足をのばしての味
探訪。そんなふうに秋を味わうのも楽しいでしょう。
「秋の実りで暮らしを彩る」
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夕秋は、木の実や落ち葉、情緒たっぷりのお宝が手に入いります。少し手を加えると立派な飾りが出来
上がります。

<ワンポイント アドバイス>
ドングリに修正液とペンでトトロを描いたり、お宝を組み合わせてリースを作ったり、落ち葉をステンドグ
ラス風に貼りあわせてみたり、楽しみ方もいろいろ。
少し手を加えれば、牛乳パックで押し葉を漉き込んだ紙皿なんかも作れる。あとで使うのも楽しみにな
ります
「昔を思い出しながら買い物や散歩を楽しむ」
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商店街やスーパーマーケット、DIYショップを歩いてみると、凧やお手玉など昔楽しんだ遊びの素材が
あったり、ビー玉、おはじきといった懐かしい品々に出会えるはず。素材を買って家で作るのもよし、懐か
しい遊びを楽しむのもよし。
そんな買い物を楽しんだあとは、帰る途中で見つけた松葉やじゅず玉、竹林などが、再度、懐かしい遊
びを思い出させてくれます。ヒイラギの葉っぱをふいて風車のように回したりもしましたよね…。

<ワンポイント アドバイス>
お手玉一つでもお年寄りはいろいろなことを教えてくれます。“たわら型”と“ボタモチ型”。それぞれ好
みがあったり、昔は4つも5つも投げたとか…。竹トンボも飛ばしたい方向に羽の面を向けることを覚える
と、楽しさも一層広がります。ナイフを使わずにつくる簡単な方法もありまので、ぜひ、ゆったりと楽しん
でみて下さい。
「ひと味ちがう年末年始の過ごし方」
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今年も終わりに近づきました。年末から1月、2月にかけて、身近なところに意外が行事を見つけられる
時期です。
神楽の舞納めと舞初め。清流で身を清める「みそぎ祭り」。昔の正月遊びの復活。昔からの言い伝えに
着目して、地域おこしをするところ。
よくある獅子舞も、2人で舞う地域、一人立ちで舞うところがあり、舞い方やお囃子の音色も地域ごとに
少しずつ違っているといいます。この時期、神奈川県の三浦海岸では砂浜に大根を干す風景が広がり、
ワカメを採るボウチョウ漁の姿も見ることができます。

<ワンポイント アドバイス>
年末年始、まだまだその土地々々で伝えられる芸能や年中行事、津々浦々に広がる風物詩がありま
す。探しに出かけてみませんか。ちょっと遠出をするいい機会かもしれません。
「お店探訪 大きなお店冷やかし紀行」
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寒さについ外出がおっくうになるこの時期、郊外型の大きなショッピングセンターやホームセンターは、
とてもよい散歩コースです。介護用品を置くだけでなく、トイレや通路もバリアフリーになっているお店が
多く安心です。では、早速紙上でひやかし紀行を楽しみましょう。
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<ワンポイント アドバイス>
まず目を奪われるのが山積みになったプラスチックの湯たんぽ。横には「カバーを掛けやすくお湯も捨
てやすい」ことが売りの“立つ湯たんぽ”も。今風に押されながらも、片隅で健闘している昔ならの湯たん
ぽを応援しようと、昔懐かしい“かいろ”や“あんか”を探したものの見つかりません。売られいたのは、“
ぞうきん”や“漬物石”、ぬか床に入れる古くクギがわりの“鉄”といった昔は自分で用意したモノ。中に
は、舌のかわりに塩加減を計るスプーンまでも発見。「おお、こんなものまで」と話のネタは尽きません。
うな丼や天丼にタレをかけまわすこと専用の柄杓も発見。「きっと料理に凝っている男の人が買うんだ
よ」「奥さんに『いつそんなの使うの』なんて怒られたりして」「でもきっと、懲りずにこんな道具を買っちゃ
うんだよね」と買う人の暮らしぶりまで想像は膨らみ、笑いが絶えません。モノの今昔や推理に話が弾む
こんなひやかし紀行を、一度お試しください。
「カメラを持って季節探し」
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カメラを持って散歩に出かけてはいかがでしょうか。発見する楽しさは、外出を何倍も楽しくしてくれま
す。
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<ワンポイント アドバイス>
インスタントカメラだって大丈夫。これからの季節だと、雪の中から顔を出したフキノトウや、新緑がまぶ
しい山や谷を写すのもいいでしょう。発見する楽しさは、外出を何倍も楽しくしてくれます。
最近は、写真をハガキやカレンダーにしてくれる写真屋さんも多くなりました。散歩での発見を友人やお
孫さんなど他の人に伝えたり、部屋に留めておくのもいいでしょう。また、1枚に収まりきらない風景も数
にわけて撮って、あとでパズルをあわせるようにつなぎあわせると、意外にダイナミックな作品をつくるこ
とができます。
カメラを持って季節さがし。外に出ている時だけでなく、ものづくりなど、暮らしを彩る楽しみとしてふくら
んでいきます。それがまた、外に出る楽しさをさらに倍増させます。
「風を感じて」

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散歩をしながら健康づくり・生きがいづくり。
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いろいろな散歩の楽しみ方と、散歩の途中にできる健康体操、一日の終わりに疲れをほぐすストレッチ体操をまとめたパンフレットをつくりました。 ●つえを使って健康体操 |
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★サイズ:A5判 40ページ |
